気になる敬語
「かしこまりました」
敬語についてということではない話なのですが、なんでも話を受ける時に「かしこまりました」と返事をなさる方が多くいらっしゃいますね。相手の話を受ける言葉として、「かしこまりました」で返事をするようにと指導されてきたか、あるいは周りの人が「かしこまりました」と返事をしているからなのか、とてもよく耳にする言葉です。
私の個人的な見解だと思っていただいた方が良いと思うのですが、ちょっとこの「かしこまりました」をできるだけ減らしていきたいと思うのです。
例えば。。。
OP:それでは、お名前をお聞かせ願えますか?
お客様:中野と申します。
OP:かしこまりました。中野様でいらっしゃいますね。
名前を教えてくださいとお願いして、教えてくださった方に「かしこまりました」ってちょっと変だと思ってしまうのです。
動詞「かしこまる」
- 相手の威厳などを恐れて、慎んだ態度をとる。
- つつしんで承る(目上の人の言葉を)
- お礼、お詫びをいう。
- 謹慎する。
ということで「目上の人の言葉を謹んで承る」という意味で、返答なさっているのだと思うのですが。。。
そもそも、先にお客様に対して質問をしているわけです。返答してくださったのだから返す言葉は「ありがとうございます」ではないでしょうか。
よくコールセンターのリーダーやトレーナーの方から「感謝の言葉が多すぎる」という話を聞くことがあります。敬意逓減の法則が働いてしまうことを恐れているのか、謝辞は多くない方が良いという考え方があるようです。意味のない感謝の言葉は意味を持ちませんが、意思のある感謝の言葉を伝えられるのであれば、それは良いのではないでしょうか。
例文の感謝の言葉は「名前を教えてくださってありがとうございます」その意思が伝わるように話をすることができるようになってほしいと思っています。
返答の仕方は?
そしたら、どうやって返事をすればいいの?
ぜひぜひおすすめしたい返答の言葉は「おうむ返し」です。
「中野様で(いらっしゃいま)すね。ありがとうございます」
まずは、相手から発せられた信号を返すことを大切にしてください。
「ちょっと質問があるんですが」–>「ご質問ですね」
「返品したいんですけど」–>「返品でございますね」
このおうむ返しの効果は、また改めて!
相手からの依頼「かしこまりました!」
結構な勢いで「かしこまりました」を否定していますけど、使えない応答句というわけではありません。
相手からの依頼に対して、真摯に受け止めてお任せください!の気持ちを込めて「かしこまりました!」は決然としていて清々しいものだと思います!ぜひ上手に使いたいものです!